そんな中、キング氏・イッセーフービのボートでは悲劇が起こっていました。
午前中はキング氏がハンドルを握っていたボートですが、午後からはフービが操作を始めました。
しかし、元来の不器用さが本領を発揮し、ボートの進路が定まりません。
右と言えば左に舵を、前にと言えば後ろに舵を。
キング氏も、これでは釣りになりません。
「ボートを降りろ!」と言われてもおかしくないような状況です。
その時、イッセーフービの脳裏に、岡田監督の名言がよぎりました。
「外れるのは・・カズ。三浦カズ。」
W杯を目の前にし、フランスから失意の帰国をした三浦カズのごとく、
ボート釣行で、一人ボートを降りておかっぱりを行う事になるのか。
私はカズのように、「魂はフランスに置いてきた」などと格好良い事は言えそうにありません。
なので、自分の釣りは放棄してボート操作に専念する事としました。
操作に専念したのと、キング氏の献身的な指導により、終盤には多少操作もまともになってきました。
仕事より厳しいと感じた、6月のある日の出来事でした。
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